所在地&アクセス
〒603-8375 京都府京都市北区衣笠天神森町10
京都駅からだと
市バス205号系統 わら天神前下車 徒歩2分
JR二条駅からだと 市バス55系統でわら天神前下車 徒歩2分
バスを降りて、はま寿司を越えて、そのまま歩道沿いを北に歩くと鳥居が見えてきます。
☆駐車場は2022年9月より有料化されたそうです。☆
参拝の方は30分無料のサービス券を社務所で頂けます。
わら天神ってよく聞く名前だけど今回初めて参拝させていただきます。京都では安産祈願で有名な神社です。
”わら天神”っていう呼び方は通名で正式名称は敷地神社(しきちじんじゃ)といいます。
古来より稲わらで編んだ籠で神饌(供物)を捧げており、抜け落ちたわらを安産を願う妊婦さんが持ち帰るようになったそうです。
安産のお守りとしてそのわらを授与するようになり”わら天神”という通名で呼ばれるようになりました。
”天神”というと天神様だから北野天満宮といっしょで菅原道真がご祭神なのかなと思ったら木花開耶姫命(このはなさくやひめ)が御祭神だそうです。
梅や牛の像もないので菅原道真とは関係ないのかも。すぐ近くに北野天満宮があるので通名として天神が使われたのかもしれないですね。
昭和12年の鳥居です。長い年月が経っても朽ちず立派です。
狛犬の下の御神紋が梅ではないです。
三つ巴の御神紋です。
鳥居をくぐった先は曲がり角になっていて再度鳥居をくぐります。
鳥居の扁額が天神宮となっています。
参道先の建物は本殿ではなく摂社の六勝神社です。
雰囲気のある手水舎ですね。最近は柄杓がないのがスタンダードになってきました。
安産祈願
こちらは社務所。安産祈願の授与品はセットです。
安産御守に「わら」が入っていてそのわらに節があれば男子、節がなければ女児という信仰で人気があります。
妊娠五ヶ月目の戌の日に安産祈願に行くと良いそうです。
犬はお産が軽く多産なので昔から安産の象徴とされています。
混雑する時もあるみたいなんでコロナ感染など注意して行きましょう。
そういえば今年の干支のウサギも多産の象徴で神使がウサギの岡崎神社も安産祈願で有名ですね。
六勝神社
伊勢神宮、石清水八幡宮、賀茂神社(上賀茂・下鴨)、松尾大社、伏見稲荷大社、春日大社の六柱神をお祀りした神社。
古くから必勝、成功、開運、商売繁盛の守護神として崇敬を集めています。至れり尽くせりです。
試験合格のご神徳もあるそうなので近くの北野天満宮と一緒にお参りしても良いと思います。
六勝(ろくしょう)っていう名前が良いですね。受験シーズン前で参拝されている方も多かったので知る人ぞ知る神社だと思います。
八幡神社
六勝神社の隣にある末社の八幡神社です。明治40年に遷座されてきました。
本殿
六勝神社の左隣に本殿があります。
正式名称は”敷地神社”で、起源は北山の神を神格化した存在だったそうです。創建は平安時代以前。
この地に氷室が設けられることになり夫役(ぶやく)として加賀国の人々が移住。
その際に崇敬していた菅生石部神の分霊を勧請して、ご祭神を御母の木花開耶姫命に定め北山の神の西隣に祀られました。
足利義満が金閣寺を造営するにあたり参拝が不便になった事から両社を合祀して現在地に遷座し敷地神社としました。
ここからだと金閣寺は5分くらいで行けます。
本殿前には無事に出産された方のお礼参りの前掛けが奉納されています。
九月九日参り(前月の九日にもう一度安産をお祈りする)のおさがりに前掛けは入っているそうですが市販の前掛けを奉納してもいいとの事です。おさがりの前掛けは必ず奉納する決まりはないので赤ちゃんに使っていただいても良い、お礼参りの時期もいつでもいいとの事で神社の方のやさしさ、配慮を感じました。
綾杉明神
大きな神木の幹が祀られています。
清少納言の父、清原元輔がこの木の和歌を残しています。平安時代当時から有名だったんですね。
”平野の原”は近くに平野神社があるので地名だと思います。
「生(ひ)繁れ平野の原の綾杉よ、濃き紫に立ちかさぬべく」
【現代語訳】赤子よ、綾杉の枝葉が大きく繫るように立派に成長しなさい。濃い紫の袍(ほう)を着られる、三位の位を得られるように。
拾遺和歌集
明治29年の暴風で倒壊し幹を残すのみとなりましたが樹齢数千年の神木を崇拝するものが多かったので「綾杉明神」として祀られるようになりました。
ハートマークの文様が可愛らしいです。
大山祇神社
わら天神のご祭神木花開耶姫命の父神の大山祇命が祀られている末社です。
末社って神様の家族や所縁のある人が祀られていることが割とある事に最近気づきました。
菅原道真が御祭神だと、仕えていた白太夫が祀られた白太夫神社が隣にあったりします。
僕の大好きな本殿裏側ゾーンです。もちろん回っていきます。
横から本殿を見たほうがより近くに感じられていいです。
なかなか整備された良い裏側の道です。
裏側にもお参りするところがあります。
本殿側から境内を見るとこんな感じ。拝殿が見えます。
奉納されたお酒があります。
神具庫(休憩所)
拝殿横に神具庫と表札のある休憩所がありました。
たぶん、お子さん連れが多いので神具庫を休憩所に利用されたんだと思います。
中にはお子さんを抱いたお母さんの像がありました。
コンクリート造りの建物の効果もあって、ちょっとアーチスティックな空間になってます。
普通の椅子じゃなくて畳の広めの椅子にしているところに優しさを感じます。
妊産婦の参拝の多いわら天神ですが、六勝神社があるのでご利益的には至れり尽くせりの神社です。金閣寺や北野天満宮、平野神社、大将軍八神社など近くにあるので観光で訪れる方にもちょうどいいエリアでおすすめです。