所在地&アクセス
〒600-8863 京都府京都市下京区七条御所ノ内本町98
京都駅からだと
市バス208号系統西大路駅行きで
京都駅前→西大路八条下車徒歩1分
JR利用だと
京都駅→西大路駅 徒歩6分
電車だと1駅で着きます。
ちょっと歩きますがJR利用でも全然便利です。
今回は市バス利用でやってきました。
西大路八条のバス停です。
バス停を降りて信号を渡ったすぐ先に
若一神社(にゃくいちじんじゃ)があります。
正面にある大きな楠はご神木です。
わりと人通りの多い歩道なので周りの人に気をつけて参拝しましょう。
座敷わらしで全国的に有名
以前の記事でも書いてますがこちらの神社に来たのは神仏研究家の桜井識子さんが書かれた著書「京都でひっそりスピリチュアル」を読んでからです。座敷わらしは東北に伝わる妖怪なんですが京都の若一神社にいたので桜井さんは驚かれていました。
文庫化されるにあたって加筆された部分に若一神社の座敷わらしの事が書かれていました。座敷わらしに来て欲しい人はお願いの仕方のポイントがあるのでチェックされてから行くといいと思います。
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僕も大好きでよく見てるんですがテレビの「世界の何だコレ!?ミステリー」で原田龍二さんが来られたこともあって全国的にも有名になったと思います。
座敷わらしが家に住みつくと家が栄えて裕福になるそうです。ただ座敷わらしが去ってしまうと没落するそうなので注意が必要。東北にいた座敷わらしについては桜井識子さんの「神様が教えてくれた金運のはなし」という本に書いてあるので興味のある方はチェックしてください。
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神様が教えてくれた金運のはなし 直接きいてわかった開運あれこれ [ 桜井識子 ]
平清盛公西八条殿跡
こちらは平清盛の別邸があった場所だそうです。
平清盛は平安時代末期の武将で武士として初めて太政大臣に任じられて政権を握りました。栄華を極めた平清盛の別邸がここにあったのかと思うと感慨深いです。
座敷わらし目当てで来た神社なんだけど実は歴史的にも有名な場所だったんですね。
僕が行ったのは7月の七夕の時期だったので飾りつけがあったりして京都の初夏を感じることができました。
鳥居の内側から見るとこんな感じです。向こう側にみえる階段をあがるとご神木のある楠社に行けます。
座敷わらしさんいるのかなぁって感じでみあげるんですがここは狭めの歩道なので自転車が走ってたり人がよく通るので注意しましょう。僕は写真も撮っていたので逆に歩行者さんに気をつかわせてしまった時があったので今後は気をつけたいと思います。
平清盛公手植えの楠だそうです。京都市が作っている由緒書きにも書いてありました。平安時代から現在までここに楠があるんだって思うと不思議な気分になります。座敷わらしの1人や2人いても全然おかしくないと思います。
こちらが楠社(くすやしろ)です。
樹齢800年を超すそうで平清盛が太政大臣に命ぜられたのに感謝して植えられたとの事。
凄く立派な楠です。昔の子供だったら木登りしたくなるのがわかります。座敷わらしさんは全然みえないですが1人や2人登っていても不思議じゃないです。なんか枝自体が子供が座りやすいように生えてる感じで楠さんの優しさが伝わってきます。
右奥にはしめ縄が巻かれたご神体だと思われる石と令和4年に建てられた石碑があります。この石碑も何百年先にも残って令和4年に建てられた石碑なんだ、ってなるんでしょうね。
桜井識子さんの著書によると楠の南側が正面だそうです。
確かに狛犬のような岩にしめ縄と紙垂がつけられています。
楠の近くに新聞に載っていた座敷わらしのマンガが貼ってあるので小さな子供も座敷わらしの事が勉強できて良いですね。たぶん楠さんも子供にたくさん遊びに来て欲しいと思うので。
座敷わらしさんがいることによって沢山の人が興味を持って訪れて神社も栄えていくっていうのは素敵です。座敷わらしさんの力で裕福になってあわよくば栄華を極めて、みたいな現世利益にまみれた自分の心が嫌になってきます。
僕が来てからの間にも地元の方っぽい人が何人か参拝に来られていたので愛されている神社なんだなと感じました。
入り口の鳥居をくぐってすぐ左手に赤い鳥居の稲荷社があります。伏見稲荷大社より勧請されたそうです。
2社あって左が松尾社、右手が稲荷社。桜井さんによるとお稲荷さんはとても気さくで1回きりの参拝でもOKだそうです。
こちらは入り口右手にある手水舎です。
手水舎の横には平清盛像が建てられています。
手水舎の上にはテレビで若一神社の放映があるとのお知らせが貼ってあります。やっぱ、座敷わらしの影響力って凄いですね。
お守りなど沢山の種類が置いてありました。
本殿
こちらは本殿。七夕の飾りつけがされていました。
ご祭神は若一王子。ご利益は開運出世です。
可愛らしい狛犬さん。
おみくじも水みくじとか普通のおみくじとか色々あったのですが、僕は本殿前に置いてあった開運みくじを引かせてもらいました。初穂料は100円です。おみくじを引くつもりはなかったのですが引いたおみくじが僕がその時悩んでいた事の直球の答えだったのでビックリしました。実はこの日若一神社に来る予定ではなくて別の神社に行く予定でした。ほんの1時間前に若一神社に変わったのでなんかこのおみくじを引くためによばれた感じがしました。
こちらは境内奥にある水みくじの鉢です。
境内にある楠も立派です。
こちらの楠は区民誇りの木に選ばれています。
末社
境内奥には末社が2社あります。
こちらは相生寿命社、縁結び、長寿がご利益です。
こちらは弁財天社です。芸能、音楽、福運がご利益です。
平清盛公ゆかりの御神水
銘水、若一神社神供水です。開運出世の水として新生児誕生に際しての産湯としても有名。運が開けたなど御神水による奇跡が広がって沢山の人が水を汲みに来られます。水の持ち帰り自由だそうです。
平家物語・祇王の歌碑
人の世の無常を歌った平家物語の祇王歌碑です。
”萌出づるも枯るるも同じ野辺の草いづれか秋にあはで果つべき”
芽生えたばかりの草も枯れようとする草も野辺の草は同じように秋になったら枯れ果ててしまうのです。
平家物語の冒頭祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり…は学生時代に暗記させられた覚えがあるのですがこの歌は知らなかったです。方丈記と同じこの時代の頃のキーワード、無常観ですね。なんか前の参拝した河合神社(方丈記・鴨長明)の流れで行くと次は吉田兼好の徒然草のゆかりの神社仏閣に行くことになりそう。と、思ったらこないだすでにゆかりの吉田神社に行ってました。2か月間で無意識に”京都☆無常観ゆかりの地コース”を達成してました。
平家物語の祇王の話を簡単にまとめると
平清盛に寵愛されていた祇王という21歳の白拍子、母と妹の3人で裕福な暮らしができていました。ある日祇王の話を聞いてやってきた16歳の白拍子・仏御前が清盛の前に現れますが清盛は相手にしません。可哀そうに思った祇王は清盛に声をかけ仏御前を呼び寄せます。清盛は仏御前の若さと歌声に心を動かされ寵愛は祇王から仏御前に移ります。申し訳なく思った仏御前は祇王を呼び入れようとしますが清盛は、そんなに気になるならと祇王を屋敷から追い出します。
その時に屋敷の襖に書いた歌が”萌出づるも枯るるも同じ野辺の草いづれか秋にあはで果つべき”
一度は身投げを決意する祇王ですが母が「それなら私もいっしょに」と言ったことにより思いとどまり世を捨て庵を結び仏門に入ります。そんなある日、庵の戸を叩く者があり、それが仏御前だった。仏御前はこれまでの祇王の事や祇王の歌を思うたびにこの世の無常を思い知らされたとの事。こっそり屋敷を抜け出し剃髪して尼となってやってきた仏御前。その後、祇王、母、妹、仏御前の4人は念仏三昧の日々を送り往生を遂げたという事です。
なんだかモヤモヤっとするようでスッキリとした気持ちになる話。無常観をあらわす話としては秀逸ではないでしょうか。この話を知ってから歌碑を見るとさらに興味深いものになります。
今の時代も似たようなことはありますよね。
学生時代にもっと歴史とか文学を学んでおけばもっと神社仏閣巡りを楽しめてたかもって思うけど今の年齢じゃないと気づかないこともあるのでちょうど良かったかなって思います。
今回は、何気ない参拝だったのですが色々と考えさせられる機会になりました。