醍醐寺三宝院は創建は1115年(永久3年)醍醐寺の塔頭として知られています。表書院、唐門など国宝に指定されており桃山時代の寝殿造り様式を伝える代表的な建造物です。現在の三宝院は豊臣秀吉が1598年(慶長3年)に催した【醍醐の花見】を契機として整備され使用したとされ有名です。特に三宝院の庭園は池泉回遊式庭園で特別名勝、特別史跡に指定されておりその庭園全体を見渡せる表書院(国宝)をはじめとする建造物の多くが重要文化財に指定されています。
通常は非公開となっている本堂(重要文化財)には鎌倉時代の著名な仏師・快慶の最高傑作とも言われる弥勒菩薩坐像(重要文化財)が祀られています。
所在地&アクセス
〒601-1325 京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
JR京都駅からだとまずJR山科駅下車。地下鉄東西線山科駅から地下鉄醍醐駅下車。醍醐駅2番出口より徒歩約10分。これがシンプルな行き方。
駐車場もあります。
こんな感じの道を通っていきます。
左手に駐車場の看板があります。右手側にコインパーキングもいくつかありました。
醍醐寺前行きのバスもこちらに入っていきました。
駅を降りてから歩くのはちょっと…という方はバスがあります。
JR山科駅から京阪バス1番乗り場(22、22A系統乗車)『醍醐寺前』下車で20分くらいで着きます。醍醐寺自体が広いのである程度歩くのは覚悟してください。
僕は地下鉄東西線醍醐駅から歩いていきました。
地下二階が醍醐駅で2番出口から出てください。
2階は商業施設になっていて醍醐寺方面へ向かう広めの歩道橋があります。
銀杏並木が続いてます。
商業施設を過ぎると真っ直ぐ団地の間の道を進んでいきます。
お寺らしきものがある感じはしないのですがひたすら山の方に向かって進みます。
途中で案内地図もあります。
ずっと進んでいくとT字路になっているので左側へ向かいます。
ちょっと進むと道路の高架下があるのでそちらをくぐっていきます。
こちらの横断歩道を渡っていきます。
この高架下を潜って真っ直ぐいくと醍醐寺エリアです。
ひたすら真っ直ぐ進みます。
総門が見えてきました。
三宝院内にあった境内図をお借りして載せておきます。
門を潜ってまっすぐ行くと醍醐寺、左手が三宝院、右手が霊宝館です。
三宝院の拝観受付で醍醐寺との共通券が買えます。
この時期は通常期で三宝院とのセットで1000円でした。
桜の時期などの繁忙期は値段が違うみたいです。
唐門【国宝】
三宝院の唐門は1599年の豊臣秀吉の「醍醐の花見」の翌年に建造された桃山時代を代表とする木造建築で国宝です。
この門は黒漆で塗られ菊と五七の桐の紋が金箔で装飾されています。
2010年には解体修理が行われ1年半がかりで当時の豪華絢爛な姿が復元されました。以前は金箔等が剥げていたそうです。
三宝院
拝観受付を済ませて中に入っていきます。国宝の唐門は三宝院に入らなくても見ることができます。
入って右奥の方に表書院・庭園があります。
平日だったのですが外国の観光客の方々が多かったです。
京都の有名どころの神社仏閣はコロナ後に戻りつつあります。
円安だから特に今は多いのかもしれないですね。
早速中へ入っていきます。何回も来てますが三宝院は数年ぶりです。
生花?でしょうか。まわりの襖絵も迫力があります。
毎年、2月23日に行われる五大力さんの餅あげ大会の餅ですね。ニュースでよく見ます。金堂前で五大力さんに力を奉納して無病息災、身体堅固を祈ります。
五大力さんとは五大明王(不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王)です。
葵の間(重要文化財)です。
外の庭も見えて素敵です。
周りの襖が豪華です。
味のある廊下です。
勅使の間(重要文化財)です。
秋草の間(重要文化財)です。
表書院【国宝】
表書院は豊臣秀吉の『醍醐の花見』のために設けられた国宝です。
桃山時代の書院造を代表とする建築で内部は上段、中段、下段の三つの間に分かれています。特に下段の間は能舞台として使用され桃山時代に活躍した絵師、長谷川等伯の一派による障壁が重要文化財に指定されています。
庭が凄い。としか言いようがない。
手入れも大変だろうなぁ、と無粋なことも考えてしまう。
紅葉も相まって秀逸です。
京都のお寺のお庭って侘び寂びのあるものだけじゃなく多種多様で見応えがあります。綺麗だなって感嘆したり心を鎮めてずっと眺めていたり。
ちょっと部屋に陽が射すだけでも絵になります。
こちらは写経所です。
霊宝館
総門から右手の駐車場への道の途中に霊宝館があります。
桜の時期はこの道は人でごった返しています。
ここが霊宝館の入り口。
レストランやトイレもあります。
ちょっと無料じゃなさそうな雰囲気ですが入っていけます。今回は仏像棟と庭園が無料でした。
今回は霊宝館の方は入れなかったです。以前は行った時は仏像がたくさん展示されていました。
門を潜って右手に仏像棟があります。
こちらが仏像棟。中は撮影できませんが多くの歴史深い仏像がじっくりゆっくりしかも無料で見られました。
醍醐三宝院は豊臣秀吉が愛した桜の宴の場としてのイメージが強いですが秋に来ても当時の情景が目に浮かぶような素敵な場所でした。この時期は庭園が赤や黄色に染まるので美しさに迫力があります。五重塔のある伽藍エリアとはまた違った感動を得られる場所ですのでセットで参拝するのが良いと思います。